第110回医師国家試験 A25

第110回国家試験 A25

47歳の女性。右趾の難治性潰瘍と高血糖のため紹介されて来院した。10年前から糖尿病の診断を受けていたが、1年ほど通院していなかった。2か月前に右趾に湯たんぽで熱傷を負い、自宅近くの診療所で処置を受けていた。難治性のため血糖を測定したところ、550 mg/dLと高く、紹介されて受診した。 身長 155 cm、体重 62 kg。血圧 156/94 mmHg。顔面と下腿とに高度の浮腫を認める。腹部に血管雑音を聴取しない。 尿所見:蛋白3+、潜血(-)、沈渣に上皮円柱 1個/数視野、脂肪円柱 5~9個/各視野、尿蛋白 3.8 g/日。血液所見:赤血球 380万、Hb 11.8 g/dL、Ht 37%、白血球 5,900、血小板 36万。血液生化学所見:総蛋白 5.8 g/dL、アルブミン 2.6 g/dL、IgG 1,166 mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 160 mg/dL(基準 110~410)、IgM 69 mg/dL(基準 65~350)、尿素窒素 8 mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、HbA1c 13.5%(基準 4.6~6.2)、総コレステロール 380 mg/dL。免疫血清学所見:ASO 200単位(基準 250以下)。抗核抗体陰性、CH50 38.4 U/mL(基準 30~40)。 この患者の治療に有効でないのはどれか。