平成29年度(第112回)医師国家試験問題
第112回国家試験 A1
高アンモニア血症をきたす疾患はどれか。
第112回国家試験 A2
続発性無汗症の原因とならないのはどれか。
第112回国家試験 A3
高尿酸血症をきたさないのはどれか。
第112回国家試験 A4
腸管出血性大腸菌感染症と診断された場合に正しいのはどれか。
第112回国家試験 A5
Mallory-Weiss 症候群について正しいのはどれか。
第112回国家試験 A6
睡眠について正しいのはどれか。
第112回国家試験 A7
羊水塞栓症について正しいのはどれか。
第112回国家試験 A8
無症候性骨転移を伴う前立腺癌にまず行う治療はどれか。
第112回国家試験 A9
粘液水腫性昏睡について正しいのはどれか。
第112回国家試験 A10
遠点が 50 cm、近点が 25 cm の成人の眼の調節力はどれか。
第112回国家試験 A11
免疫性血小板減少性紫斑病<ITP>について正しいのはどれか。
第112回国家試験 A12
発症3日目の急性心筋梗塞の患者に、収縮期雑音が突然、出現した。原因として考えられるのはどれか。2つ選べ。
第112回国家試験 A13
大腿ヘルニアについて正しいのはどれか。2つ選べ。
第112回国家試験 A14
診察器具の写真を別に示す。成人に対して鼻処置を行った上で、鼻腔から上咽頭、喉頭にかけて内視鏡検査を実施する際に使用する器具はどれか。2つ選べ。
第112回国家試験 A15
妊娠初期の超音波検査で診断できるのはどれか。3つ選べ。
第112回国家試験 A16
50歳の女性。全身の皮下出血と鼻出血とを主訴に来院した。特に誘引なく右肩の紫斑が出現した。その後大腿や下腿にも紫斑が出現し、今朝から鼻出血が止まらないため受診した。5年前に乳癌に対して手術と抗癌化学療法とを受けた。 血液所見:赤血球278万、Hb8.8g/dL、Ht25%、白血球700、血小板5.1万、PT-INR1.2(基準0.9〜1.1)、APTT30.6秒(基準対照32.2)、血漿フィブリノゲン74mg/dL(基準200〜400)、血清FDP110μg/mL(基準10以下)、Dダイマー9.6μg/mL(基準1.0 以下)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を示す。 この患者に対する治療薬として適切なのはどれか。
第112回国家試験 A17
62歳の男性。胸部食道癌の術後に人工呼吸から離脱できず、アンピシリンの投与を受けていた。術後3日目の朝、39.1℃の発熱と喀痰増加がみられ、胸部エックス線写真で右下肺野に新たな浸潤影を認めた。血液および喀痰培養を行い抗菌薬を変更したが、術後4日目になっても39 ℃を超える熱が持続している。培養検査の結果はまだ判明していない。 この時点の対応として適切でないのはどれか。
第112回国家試験 A18
54歳の女性。持続する腰痛、胸郭変形および諸検査の異常のため来院した。2年前から腰痛があり、自宅近くの整形外科医院で非ステロイド性抗炎症薬を処方されていたが痛みは持続し、半年前から胸郭が変形し身長が 12 cm低くなった。最近、腰痛が増悪し、歯の痛みや全身のしびれ感も出現したために、血液検査とエックス線撮影が施行されたところ、骨折線を伴う著明な骨変形を含む多数の異常を指摘され紹介されて受診した。 身長 138 cm、体重 40 kg。体温 36.5 ℃。脈拍 84/分、整。血圧 150/96 mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内は湿潤しており、う歯を多数認める。表在リンパ節に腫大を認めない。胸郭は変形と陥凹が著明である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。脳神経に異常を認めない。上肢の筋力は正常だが、体幹と下肢の筋力は痛みのために低下している。腱反射は下肢で減弱している。 血液所見:赤血球 412万、Hb 13.5 g/dL、白血球 5,800、血小板 22万。血液生化学所見:総蛋白 7.4 g/dL、アルブミン 4.5 g/dL、総ビリルビン 0.7 mg/dL、AST 21 U/L、ALT 15 U/L、ALP 1,725 U/L(基準 115〜359)、γ-GTP 10 U/L(基準 8〜50)、尿素窒素 14 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、Na 144 mEq/L、K 4.7 mEq/L、Cl 109 mEq/L、Ca 8.7 mg/dL、P 0.9 mg/dL。CRP 0.1 mg/dL。 考えられるのはどれか。
第112回国家試験 A19
69歳の男性。歩行困難を主訴に来院した。1か月前から歩行が不安定となり、徐々に悪化してきたため受診した。9年前に胃癌で胃全摘術を受けた。 意識は清明。身長 155 cm、体重 44 kg。体温 36.1 ℃。脈拍 60/分、整。血圧 106/58 mmHg。呼吸数 18/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 血液所見:赤血球 250万、Hb 9.4 g/dL、Ht 28%、白血球4,400、血小板8.7万。血液生化学所見:総蛋白 7.2 g/dL、アルブミン 4.4 g/dL、総ビリルビン 1.5 mg/dL、AST 25 U/L、ALT 20 U/L、LD 332 U/L (基準176〜353)、γ-GTP 13 U/L(基準 8〜50)、CK 48 U/L(基準 30〜140)、尿素窒素 23 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、尿酸 5.1 mg/dL、血糖 103 mg/dL、総コレステロール 170 mg/dL、トリグリセリド 72 mg/dL、Na 138 mEq/L、K 5.0 mEq/L、Cl 101 mEq/L、ビタミンB12 75 pg/mL (基準 250〜950)、CEA 2.0 ng/mL(基準5.0以下)、CA19-9 2.3 U/mL (基準 37以下)。CRP 0.1 mg/dL。頸椎MRIのT2強調像を示す。 この患者で予想される症状はどれか。
第112回国家試験 A20
22歳の男性。炎天下での道路工事の作業中に頭痛と悪心が出現し、会社の車で来院した。建設作業員。17歳時に自然気胸のため入院している。家族歴に特記すべきことはない。 意識レベルはJCSⅠ-1。身長172cm、体重57kg。体温38.9℃。脈拍124/分、整。血圧96/48mmHg。呼吸数12/分。発汗なし。体幹部から末梢にかけて熱感を認める。瞳孔径は両側4mmで対光反射は正常である。臥位で頸静脈の虚脱を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。下腿に浮腫を認めない。輸液を受け、症状は軽快した。 同じ勤務に復帰する上で適切な指導はどれか。