第115回医師国家試験 C64
第115回国家試験 C64
82歳の女性。発熱と意識障害のため救急車で搬入された。 現病歴: 3日前から発熱し、食事もむせるようになった。本日朝から呼びかけへの反応が乏しくなった。 既往歴: 72歳時からAlzheimer型認知症に対してドネペジルを内服中である。 生活歴: ADLは車いす移動。2年前からサービス付き高齢者向け住宅に入居している。 家族歴: 特記すべきことはない。 現症: 呼びかけにより開眼し「苦しい」と発語はあるが問いかけには答えられない。痛み刺激に対して手で払いのける。 体温 38.2 ℃。心拍数 40/分、整。血圧 140/90 mmHg。呼吸数 24/分。SpO₂ 92% (リザーバー付マスク 10L/分酸素投与下)。瞳孔は高度に縮瞳し、対光反射は消失している。鼻汁、流涎および発汗がみられる。運動麻痺を認めない。腱反射の異常を認めない。両側肺底部に coarse crackles を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下腿に浮腫を認めない。下肢に筋力低下を認める。
この病態の診断に有用な血液検査項目はどれか。