第111回国家試験 I73
26 歳の女性。呼吸困難を主訴に来院した。1週間前に咽頭痛、鼻汁および微熱が出現した。その後解熱したが本日の午前2時ごろから呼吸困難が著明となったため午前4時に救急外来を受診した。小児期に気管支喘息と診断されたが中学生時に寛解している。呼吸困難はみられるが会話はかろうじて可能である。 SpO2 89 %(room air)。両側の胸部全体に wheezes を聴取する。酸素投与を開始し、末梢静脈路を確保した。 直ちに行うべき治療はどれか。2つ選べ。
正解!
不正解 答え 3・4
1→気管支喘息発作に対する治療についての問題。common diseaseなので喘息の治療法は覚えましょう。 a: 抗菌薬は使用しない。肺炎等の細菌感染を示唆する所見は認めない。 b: 吸入ステロイド使用しない。ステロイドの静脈注射であれば正解肢となりうる。ステロイドの静脈注射はβ2刺激薬吸入としても効果不十分の場合に使用。 c: 正解肢であるが、アミノフィリンは現在の実臨床では使われにくい。 d: 大正解 e: 発作時には使用しない。喘息の長期管理として使用。 気管支喘息発作の対応 - 亀田総合病院呼吸器内科