平成27年度(第110回)医師国家試験問題|午後41問〜午後60問

第110回国家試験 D8

マクログロブリン血症で認めないのはどれか。

第110回国家試験 D9

検査の解釈において正しいのはどれか。

第110回国家試験 D10

高齢者における高血圧症について正しいのはどれか。

第110回国家試験 D11

肝左葉切除で肝切離面に露出する静脈はどれか。

第110回国家試験 D12

心筋梗塞について正しいのはどれか。

第110回国家試験 D13

異常がなければ高い確率で肺血栓塞栓症を否定できる検査はどれか。2つ選べ。

第110回国家試験 D14

多発性骨髄腫でみられるのはどれか。2つ選べ。

第110回国家試験 D15

抜毛症(抜毛癖)について正しいのはどれか。2つ選べ。

第110回国家試験 D16

統合失調症治療薬の抗ドパミン作用と関連した副作用はどれか。2つ選べ。

第110回国家試験 D17

40歳台の女性で加齢とともに低下するのはどれか。2つ選べ。

第110回国家試験 D18

妊娠高血圧症候群のため入院中の妊娠32週の患者が上腹部痛を訴えた。まず確認すべき血液検査項目はどれか。3つ選べ。

第110回国家試験 D19

心疾患のない女性で、胸骨左縁第2肋間を最強点とする収縮早期雑音の原因となるのはどれか。3つ選べ。

第110回国家試験 D20

23歳の初妊婦。発熱を主訴に来院した。現在、妊娠15週。3日前から下腹部の違和感と排尿時痛とを認め、昨日から38.4℃の発熱が出現した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。体温38.8℃。脈拍100/分、整。血圧118/68mmHg。呼吸数20/分。右肋骨脊柱角に叩打痛を認める。尿Gram染色でGram陰性桿菌を認めた。投与すべき抗菌薬はどれか。

第110回国家試験 D21

28歳の男性。上腹部膨満感を主訴に来院した。6か月前から食後に上腹部の膨満感を自覚するようになった。自宅近くの診療所で投薬を受けたが改善せず、食事中にも症状を感じるようになったため受診した。体重減少や便通異常はなかったという。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。腸雑音は正常である。血液生化学検査、腹部超音波検査、便潜血検査および上部消化管内視鏡検査で異常を認めない。最も考えられる疾患はどれか。

第110回国家試験 D22

76歳の男性。発熱を主訴に来院した。10年前から慢性閉塞性肺疾患のため抗コリン薬とβ2刺激薬とを吸入している。喫煙は20 本/日を46年間。3日前から発熱、咳嗽および膿性痰が出現したため受診した。意識は清明。体温38.5℃。脈拍108/分、整。血圧102/62mmHg。呼吸数24/分。両側の胸部に軽度のwheezesを聴取する。白血球8,200(桿状核好中球 4%、分葉核好中球84%、単球2%、リンパ球10%)。CRP 7.3mg/dL。胸部エックス線写真と喀痰のGram染色標本とを別に示す。原因菌はどれか。

第110回国家試験 D23

63歳の男性。前胸部痛を主訴に来院した。1か月前から、1週間に1回程度の頻度で200m程度の歩行時に前胸部痛が出現するようになった。今朝から、軽労作で2分程度の発作を繰り返すようになったため心配になって受診した。高血圧症と糖尿病の既往があり治療中であった。身長164cm、体重80kg。体温36.8℃。脈拍72/分、整。血圧166/92mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球472万、Hb 13.2g/dL、Ht 40%、白血球7,800、血小板16万。血液生化学所見:総蛋白6.9g/dL、AST 32IU/L、ALT 34IU/L、LD 210IU/L (基準176~353)、CK 122IU/L(基準30~140)、尿素窒素23mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL、空腹時血糖130mg/dL、HbA1c 7.2%(基準4.6~6.2)、トリグリセリド190mg/dL、HDLコレステロール25mg/dL、LDLコレステロール148mg/dL、Na 136mEq/L、K 3.8mEq/L、Cl 100mEq/L、トロポニンT陰性。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図を施行するため検査室に移動したところ、胸部症状が出現した。その時の心電図を別に示す。直ちに硝酸薬の舌下投与を行い、2分程度で症状は改善した。改めて施行された心電図を別に示す。急性冠動脈症候群の診断で緊急入院となり、冠動脈造影を施行された。冠動脈造影像を別に示す。この患者への対応として適切なのはどれか。

第110回国家試験 D24

52歳の男性。咽頭痛と嚥下困難とを主訴に来院した。咽頭所見、頭部造影MRIのT1強調水平断像及び生検組織のH-E染色標本を別に示す。生検組織の免疫組織化学染色標本で、ヒトパピローマウイルスの持続感染を示唆するp16蛋白が強陽性であった。口腔粘膜擦過検体のPCR検査でもヒトパピローマウイルスが検出された。適切な対応はどれか。

第110回国家試験 D25

40歳の男性。関節痛と皮疹とを主訴に来院した。以前から皮疹をよく認めていたが、約3か月前から背部の皮疹が拡大してきた。同時期から、手指の関節痛、腰痛および殿部痛を自覚するようになった。貼付剤で様子をみていたが、改善しないため受診した。意識は清明。体温36.5℃。心音と呼吸音とに異常を認めない。上腕部と背部とに皮疹を認める。両手の爪に点状陥凹を認める。両手の示指、中指、環指の遠位指節間関節(DIP関節)および近位指節間関節(PIP関節)に腫脹と圧痛とを認める。アキレス腱付着部に軽度の圧痛を認める。血液所見:赤血球452万、Hb 14.1g/dL、Ht 45%、白血球5,600、血小板16万。免疫血清学所見:CRP 0.3mg/dL、リウマトイド因子(RF)陰性、抗核抗体陰性。背部の写真を別に示す。この患者でみられる可能性が高いのはどれか。

第110回国家試験 D26

48歳の男性。多尿と血圧上昇とを主訴に来院した。最近、夜間に尿が多く出るようになり、その都度、水をたくさん飲んでいる。家庭血圧も上昇してきたため受診した。2年前に人間ドックで副腎腫瘤を指摘されたがそのままにしていた。家族歴に特記すべきことはない。身長170cm、体重65kg。脈拍68/分、整。血圧172/90mmHg。尿所見:比重1.002、蛋白(-)、糖(±)。血液所見:赤血球460万、Hb 13.7g/dL、Ht 42%、白血球5,400、血小板26万。血液生化学所見:クレアチニン0.8mg/dL、血糖145mg/dL、HbA1c 6.2% (基準4.6~6.2)、Na 143mEq/L、K 3.1mEq/L、Cl 101mEq/L。腹部造影CTを別に示す。次に行うべき検査はどれか。

第110回国家試験 D27

25歳の男性。陰嚢腫大を主訴に来院した。6か月前から陰嚢内に硬結を自覚していたが痛みがないため医療機関を受診していなかった。1か月前から陰嚢内の硬結が腫大してきたため受診した。右精巣は鶏卵大に腫大し圧痛は認めない。陰嚢部超音波検査で右精巣は内部不均一である。胸腹部造影CTで明らかな異常所見を認めない。血液生化学所見:LD 224IU/L(基準176~353)、hCG 0.3mIU/mL(基準0.7以下)、α-フェトプロテイン(AFP)8ng/mL(基準20以下)。右精巣腫瘍と診断し右高位精巣摘除術を施行した。摘出した精巣の病理標本とH-E染色標本とを別に示す。今後の治療方針として無治療経過観察を選択した。経過観察中に転移再発が生じやすい部位はどれか。 (病理標本は著作権者へ掲載許可を確認中とのこと)